菜園歳時記 & TIPS
菜園歳時記 & TIPS
このページでは、主に、貸農園ご契約者様、および、契約ご検討中の皆様に向けて、四季折々の畑のお話、貸農園でお役に立てそうな情報などを発信しています。
※ 本稿では、農園主に聞き取りを行った内容を基に「はたけの企画室」メンバーが編集したものを主にお届けしております。
※ 日付に続いてカッコ書きで記してあるのは「二十四節気」(一年を24の季節に区切ったもの)と「七十二候」(一年を更に72の季節に区切ったもの)です。中国伝来の古い暦で、日本でも昔から農業で重宝されてきたものです。「春分」や「夏至」は二十四節気が由来となっています。
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第9刊:12月27日(冬至:麋角解)
季節は二十四節気では「冬至」。21日は柚子湯に入ってカボチャと小豆のいとこ煮、頂きましたか?七十二候の方の「麋角解」というのは「雄のシカの角が落ちる頃」なんだそうですが、七十二候って風情がありますよね。そういえば、「気候」という言葉は、二十四節気の“気”と七十二候の“候”が由来とのこと。「へぇー」×3。
今年も残り僅かになってきました。「師走」というくらいですので、世の先生方は忙しいんでしょうが、農家の師走は、やはり、温かい時期に比べれば、ちょっぴり ゆったり。畑も自分も来年に向けての充電期ですかね。
さて、今回はそんな冬の畑仕事について。
皆さんは貸農園の収穫が終わった区画、どぉなされてますか?意外と大事なのは「耕運」。スコップなどで土を掘り返したり反転する耕起を行い、砕土をすること。こうすることで、土壌を柔らかくして、再び酸素を含ませてあげるだけでなく、雑草除去や有機物の分解促進、病害の抑制などが図れます。耕運するかしないかで次に植える作物の出来栄えに差が出ます。(耕運は幸運を呼ぶ なぁんちゃって)
あと、ネット掛けやビニールシート掛けも大事な冬の畑仕事。ミニビニールハウスみたいなもので、防虫だけでなく、防寒にも効果絶大です。
耕運に必要なスコップや鍬、それに、ネットやビニールシートや支柱も貸出無料ですので、是非、精を出してみて下さい。
最後に前回の記事で出した「畑クイズ」の正解を。
正解はAの下向き。
Cの方が安定するのでCのようにされる方を見かけます。確かにBよりはマシですが、刃はAのように絶対に下向きにすること。これが鉄則。夏場になって雑草の背丈が高くなると草に隠れて鍬が見え辛い時もあって危険です。貸農園で近くの区画で作業なされているかも知れない隣人さんの為にも、ご注意願います。
1月1日の元旦は、眺望バツグンのウチの畑で、貸農園のご契約者様や援農ボランティアの皆さんとで初日の出を拝み、裏の林の奥の「おくまん様(熊野神社の流れを汲む神社)」で初詣のお参りをするイベントを企画してます。甘酒を作ってお待ちしてますので、ご都合のつく方、ご一緒しませんか?
次回の歳時記は、恐らく年明けになります。それでは皆さんよいお年を!
第8刊:12月19日(大雪:鱖魚群)
さて、今日はホームセンターの「苗」について。
「種」は、大抵、袋の裏面に地域毎の種の撒き時、ネットの掛け時、収穫時期等が記してあってまだ分かり易い。ところが「苗」はポットに植わっていて、基本、説明書きは無し。植え時から遅れると安売りになって、そうしたものは当然長く温湿度管理された屋内や施設に置かれたものなので、葉振りも良くって、「安くて立派でまぁお買い得!」とばかりに飛びついて買っちゃう。
ただ、ちょっと待って!そんなに成長した苗を今植えちゃうと、春を待たずに薹が立って(≒花が咲いてしまって)寒さに負けて冬を越せないですよと。えっ、おまけにその立派な苗、南側の今空いている区画に植えられるんですか?そのすぐ北隣には背の低い作物を植えてらっしゃいませんでしたっけ?そうなると北隣が日陰になっちゃって最終的に共倒れのリスクがありますよと。
ホームセンターで売ってる苗が一律に品質が悪いと言っている訳じゃないんです。ポットは何も教えてくれないので、まず、ご自分で良く調べて、どう育てて収穫まで持って行くかいろいろと算段をして、適した時期にご自分の畑に合ったものを買って植えて育てましょうというお話です。その算段も楽しい!
「算段」という意味では苗も種もなんでも同じですね。そして、その検討の段階で、畑でお声掛け頂ければ私もご相談に応じますし、畑仕事の合間に「大久保ベース」(要はただの納屋ですが☺️)で珈琲とお茶菓子(これも基本、無料!)で一息つきながら、机の向こう側に座ってる先輩貸農園erのおじさんに話し掛けてみて下さい。きっと、お代わりの珈琲を注いで差し上げなくっても、この畑でのその時期の経験などを喜んで教えて下さると思います(話が長くなり過ぎそうならば、私に目配せを。何らかの対処をさせて頂きます🤭)。
そうしたコミュニケーションも楽しい貸農園、それが「大久保ファーム」です!
「苗」の話からこんな話になりましたが、今日は最後に「畑クイズ」を一つ。作業途中の鍬の置き方で正しいのはどれでしょうか?(なぞなぞの類ではありません!)
正解は次回の「菜園歳時記&TIPS」にて。お楽しみに。
第7刊:12月15日(大雪:熊蟄穴)
前回動画でお見せしたウチで育てたグリーンピースの苗と近隣のホームセンターで買ってみた苗を比べてみました。如何にウチの苗の根張りがいいか一目瞭然でしょ。へへぇー。
そんな苗の植え付けをしにウチの貸農園に子供たちが来てくれました。春になって美味しい豆ご飯(?)が食べられるといいね!
さて、早朝は氷点下となる日が増えてきました。八王子は東京都なのですが、TVの天気予報で出てくる「東京」の12月の月平均平年最低気温(気象庁発表)が+3.8℃なのに対し、八王子は+0.8℃と、2.4℃も寒い(1月は、東京 +1.2℃ vs 八王子 -1.8℃で3.0℃差!)。貸農園の皆さんも、さすがに年内の新規作付けはおしまいという方が多いのでは?
じゃあ春までどうするかですが、冬場は「草むしり」と「追肥」。今の時期、雑草も夏場ほどには元気がないので、簡単に抜けます。今抜いておくと春になってからが楽。追肥は、作物によって使う肥料の種類が異なるし、タイミングもまちまちで、ちょっと難しいかも。「本やネットで自分の作物に合うもの、方法を探している時って結構楽しいんです」と家庭菜園の楽しみを語られるご契約者様もいらっしゃいます。ウチでは肥料は、鶏糞や8-8-8を始めとする化成肥料など年間で10種類程使用しています。手元にあるものであれば、 ご契約者様には無償でご提供させて頂いております。何か分からないことがあれば、畑でお会いした際にお気軽にお声掛け下さい。
第6刊:12月06日(小雪:山茶始開)
「暖秋」っていうんですかね。そんな今年も先週ようやく霜が降りました。昼間は陽が照っていると 畑にいて暑く感じられるくらいの日もあり、寒暖差が凄い!寒暖差自体は、野菜たちにはいいんですが . . . 。皆さん ご自愛下さい。
さて、これから何か作付けしようという方、先日ここでお伝えしたスナップエンドウ、空豆やグリーンピース、さすがにもう種からは無理ですが、苗ならまだ行けます。
そこで、貸農園ご契約者様向けに、現在、当ファームで販売中のグリーンピースの苗の植え付けに関するミニ講座を動画で作ってみました。これをご覧頂ければ、私が畑にいない時でも何かとお役に立つ情報をご提供できると考え、初めての動画にチャレンジしてみました。First-takeで一発OK。さすがオレ!是非、ご覧下さい。動画中では触れていませんが、グリーンピースの元肥としてはオールランドな化成肥料「8-8-8」が最適です。ご契約者様には無料でお分けしていますので、畑でお声掛け下さい。
それでは動画をどうぞ!
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第5刊:11月23日(小雪:虹蔵不見)
ようやく朝晩は寒くなってきて、貸農園の皆さんの畑の白菜も、球がいい感じに巻き始めましたね。
今日、里芋を収穫しました。本当は、好天が続き、畑が乾燥している時に掘り出したいのですが、里芋の収穫は霜降前というのが鉄則なので、今日、やってしまいました。月初の試し掘りの際には「例年並み」とお伝えしましたが、いやいや何の大久保ファーム始まって以来のいい出来。いい型の芋が豊作です。乾燥させてからですが、週明けには直売所にも並べますので、是非、一袋如何でしょうか?
さて、貸農園のお客様用に、これまでの農機具や防虫・風除けネットに加え、新たに殺虫剤と殺菌剤を調合したものを用意しました。散布機のタンクに入れて畑の小屋に置いておきますので、ご自由にお使い下さい。いろいろな種類の作物に使えるよう汎用性の高いものを選んだつもりですが、ご質問等があれば、畑にいる時にでもお尋ね下さい。尚、無農薬で栽培をなされる方もいらっしゃるでしょうから、散布時には周りに飛散しないよう風向きなどにご配慮願います。
第4刊:11月17日(立冬:金盞香)
今日は天気も良く、富士山も山頂部だけ冠雪。写真で良く見る富士山がウチの貸農園から見えます。
今日は以上です。
第3刊:11月10日(立冬:山茶始開)
昨日、貸農園のご契約者様、援農ボランティアの内、ご都合が合う方々、総勢二十名弱の皆さんと畑でバーベキューを楽しみました。BBQといえばの肉類に加え、この季節の定番の秋刀魚の塩焼きや、ウチの畑で採れたサツマイモを使った大学芋、里芋汁もおいしかったです。来年は皆さんも一緒に如何ですか?
さて、貸農園でこれから植えるものの候補のお話ですが、ニンニクやほうれん草(種)はまだ行けます(収穫は二月か三月)。春菊の種も今月末くらいまで行ける秋蒔き品種もありますし、スナップエンドウ、空豆やグリーンピースも種蒔き最盛期といったところでしょうか?いずれも冬場はネットをかけて寒さ除けをお忘れなく。玉ねぎも苗ならまだ間に合に合います。
大根、蕪はもう遅すぎます。今蒔いても、二月に蒔いても収穫は同じ六月。だったら、今、無理して蒔くより来春に蒔いた方がいいですよ。
第2刊:10月23日(霜降:霜始降花)
「里芋は霜が降る直前位に収穫すべし」と言われるのですが、今年の初霜降はいつ頃になるんでしょうねぇ。
八王子では、先の9月19日に広範囲で酷い雹と突風の被害が出ており、ウチも例外ではなく、里芋も葉がボロボロに。ただ、その後、幸いにも、葉はかなり復活。地中の芋はどうなってるかなと思い、霜降には程遠いですが、昨日、ドキドキしながら試し掘り。お陰様で、ほぼ例年通りの出来。一安心。
さて、貸農園でこれから植えるものの候補ですが、ほうれん草や蕪類、ニンニクの種。大根の種も今年はまだギリギリ行けます。空豆やグリーンピースの種ももう大丈夫です。
初刊:10月8日(寒露:鴻雁来)
寒露とは「草木に冷たい露が宿り、寒さを感じる頃」だそうですが、昨日の八王子の最高気温は30.1℃で真夏日とのこと。最近は季節感が ...。
さて、今から種を蒔くとすればお勧めはニンジン、大根、ニンニク、小松菜、長ネギ。苗ならば白菜、ブロッコリ、キャベツ辺りでしょうか?ウチの貸農園を見ているとブロッコリーは人気のようですね。
ウチの畑のサツマイモ(紅はるか)ももうそろそろお仕舞です。今年は良くできたなぁ。